はじめに
「高配当株に投資したいけど、将来減配されたら不安…」
そんな方にこそ知ってほしいのが、“財務も堅実な中小型の高配当株”です。今回は、配当利回りだけでなく、企業の成長性・収益性・キャッシュフローの健全性まで踏まえて、本当に“安心して保有できる”19社を厳選しました。
選定条件
まずは株式情報サイト「みんかぶ」を使って、以下の条件で132社を抽出しました:
- ✅ 時価総額:3000億円以下
- ✅ 配当利回り:3.5%〜4.0%
- ✅ 配当性向:30〜50%
- ✅ 自己資本比率:40%以上
これらのスクリーニングを通過した企業に対して、さらに以下の8項目で過去の業績を分析しました。
注目した8つのポイント
リベ大の高配当株選定ルールに基づき、一社一社丁寧に確認しました。
- 売上高:成長しているか、安定しているか
- EPS(一株当たりの利益):右肩上がりか
- 営業利益率:本業の強さ
- 自己資本比率:財務の健全性
- 営業CF(キャッシュフロー):お金を生む力
- 現金:手元資金の厚み
- 一株配当金:増配 or 安定継続しているか
- 配当性向:無理のない還元方針か
選ばれた19社(一覧)
銘柄コード・社名 | 配当利回り | 業種 |
---|---|---|
9025 鴻池運輸 | 3.67% | 陸運業 |
6908 イリソ電子 | 3.96% | 電気機器 |
6653 正興電機製作所 | 3.57% | 電気機器 |
5463 丸一鋼管 | 3.88% | 鉄鋼 |
7749 メディキット | 3.60% | 精密機器 |
4481 ベース | 3.86% | 情報・通信業 |
4719 アルファ | 3.67% | 情報・通信業 |
4752 昭和システム | 3.56% | 情報・通信業 |
9471 文溪堂 | 3.54% | 情報・通信業 |
2659 サンエー | 3.54% | 小売業 |
1450 タナケン | 3.64% | 建設業 |
7989 ブラインド | 3.62% | 金属製品 |
6136 OSG | 3.56% | 機械 |
6284 ASB機械 | 3.55% | 機械 |
6282 オイレス | 3.51% | 機械 |
4206 アイカ | 3.69% | 化学 |
7483 ドウシシャ | 3.80% | 卸売業 |
9795 ステップ | 3.52% | サービス業 |
5310 東洋炭素 | 3.59% | ガラス・土石製品 |
注目企業の一言メモ
🔹9025 鴻池運輸(陸運業)
堅実な物流サービスを提供する老舗企業。売上・利益ともに安定しており、自己資本比率も高水準。配当性向も無理がなく、長期保有に向く銘柄です。
🔹6908 イリソ電子(電気機器)
コネクタ専業で世界展開。景気による業績の波はあるものの、自己資本比率は高く、キャッシュも潤沢。中長期的には増配余地もあり注目。
🔹6653 正興電機製作所(電気機器)
電力やインフラ向け製品を展開。利益率はやや低めながら、安定した売上と堅実な財務が魅力。配当の安定感もポイント。
🔹5463 丸一鋼管(鉄鋼)
鋼管大手。市況に左右されやすい鉄鋼業ながら、収益・財務の安定性は業界随一。営業CFもプラス基調で、保守的な配当政策が光る。
🔹7749 メディキット(精密機器)
医療機器の製造販売。ニッチながら成長性あり。自己資本比率が非常に高く、無借金経営で財務優良。長期保有向き。
🔹4481 ベース(情報・通信業)
独立系SI企業。営業利益率は業界平均を大きく上回り、EPSも右肩上がり。配当性向も健全で、キャッシュリッチ体質。
🔹4719 アルファ(情報・通信業)
システム開発・運用を主力とする企業。営業利益率やCFの安定感があり、配当も継続的。中小型IT銘柄として注目。
🔹4752 昭和システム(情報・通信業)
小粒ながら安定的な黒字経営。毎年コツコツ配当を出しており、堅実志向の投資家にフィット。
🔹9471 文溪堂(情報・通信業)
教育図書や教材の出版を行う会社。成長性には乏しいが、財務の健全性と安定配当でバリュー株として評価可能。
🔹2659 サンエー(小売業)
沖縄地盤の小売業で、安定収益が魅力。自己資本比率は70%超と高く、財務の健全さが光る。配当も年々増加傾向。
🔹1450 タナケン(建設業)
中小型の建設会社としては珍しく、営業利益率と配当性向のバランスが良好。堅調な業績と手堅い還元方針が魅力。
🔹7989 ブラインド(立川ブラインド工業・金属製品)
安定需要のブラインド製造。利益率・財務体質ともに安定しており、B2B需要に支えられた安定配当が期待できる。
🔹6136 OSG(機械)
切削工具の世界的メーカー。グローバルに展開しながらも、自己資本比率・営業利益率ともに高水準。配当も堅調。
🔹6284 ASB機械(機械)
飲料容器製造機械の専業メーカー。需要は安定的で、堅実な財務と安定配当が特徴。
🔹6282 オイレス工業(機械)
すべり軸受で高シェアを誇る技術系メーカー。財務体質は強く、株主還元にも積極的。
🔹4206 アイカ工業(化学)
建材や接着剤が主力。海外展開も進めており、EPS・配当ともに安定的。財務も優良で、守りも堅い。
🔹7483 ドウシシャ(卸売業)
生活用品などを企画・販売。直近の業績は堅調で、配当性向も無理がない。手堅いビジネスモデルが魅力。
🔹9795 ステップ(サービス業)
神奈川中心の学習塾運営会社。教育需要に支えられ、安定した収益を継続中。高配当を維持しながら内部留保も厚い。
🔹5310 東洋炭素(ガラス・土石製品)
特殊黒鉛を手がける素材メーカー。ニッチ分野で収益力高く、財務の健全性も優秀。増配傾向あり。
まとめ
高配当株投資は「毎年の収入を得る」だけでなく、「企業の成長とともに資産を育てる」ことも可能です。
今回紹介した銘柄は、いずれも短期の配当利回りだけでなく、将来の持続性や財務健全性に優れた企業ばかり。
あなたの投資ポートフォリオに、安心して保有できる高配当株を加えてみませんか?
(実際の投資は個人の判断になります。いかなる損害も本ページでは保障いたしかねます)
コメント