近年、働き方の多様化とともに「自分らしい働き方」を求める若年層が増えており、転職市場にも変化が見られます。特に20代・30代の若手社会人にとって、「やりがい」や「社会貢献性」、「安定性」といった観点で企業選びが行われる傾向が強まっています。
そんな中で注目されているのが、化粧品業界と生活用品業界。私たちの暮らしに密着し、さらに環境配慮・サステナビリティ・多様性対応といった社会的課題にも積極的に取り組む企業が多いため、若い世代にとって魅力的な転職先となっています。
化粧品業界 注目企業ランキング
日本の化粧品業界は国内市場の縮小という課題を抱えながらも、アジア圏を中心とした海外展開によって成長を維持しています。美や健康に貢献するだけでなく、ジェンダーレスコスメやエイジングケア、敏感肌対応など、商品開発の幅も広がっています。
■ 化粧品業界ランキング
順位 | 企業名 | 売上高(2023年度) | 特徴 |
---|---|---|---|
1位 | 花王 | 1兆5325億円 | ソフィーナ等を展開、トイレタリーや紙おむつも扱う総合化学企業 |
2位 | 資生堂 | 9730億円 | マキアージュ等のブランド、国内化粧品最大手 |
3位 | コーセー | 3004億円 | プレディア、雪肌精など。2026年に「コーセーHD」に社名変更予定 |
■ なぜ20代・30代に人気?
- グローバル展開:特に資生堂や花王はアジア圏・欧米でのブランド展開が進んでおり、英語力を活かしたい若手には好環境。
- 女性が活躍できる社風:育児支援やキャリア支援制度が整っており、長期的なキャリア設計が可能。
- 商品開発・マーケティングへの関与:若手でもプロジェクトに関われるチャンスがある企業が多く、企画職や研究職に人気。
生活用品業界 注目企業ランキング
トイレタリーや衛生用品、オーラルケア、日用品などを扱う生活用品業界は、安定した需要と高い社会貢献性が魅力です。特にコロナ禍以降、衛生意識の高まりとともに業界全体が注目されました。
■ 生活用品業界ランキング
順位 | 企業名 | 売上高(2023年度) | 特徴 |
---|---|---|---|
1位 | ユニ・チャーム | 9417億円 | 紙おむつ・生理用品など衛生用品のリーディングカンパニー |
2位 | ライオン | 4027億円 | 歯みがき・洗剤・ハンドソープなど、オーラルケア・家庭用品が主力 |
3位 | 小林製薬 | 1734億円 | 「熱さまシート」などで知られる。日用品と大衆薬をバランスよく展開 |
■ なぜ20代・30代に人気?
- 生活に密着した仕事ができる:日常に役立つ製品を手がけることで、自分の仕事の意義を実感しやすい。
- R&D(研究開発)に力を入れている:環境に優しい製品開発や健康ニーズ対応など、若手のアイディアが活かされやすい。
- 働きやすい制度:ユニ・チャームなどでは、柔軟な勤務体系や在宅勤務制度が進んでおり、ワークライフバランス重視派に好評。
若手人材に求められるスキル・素質とは?
化粧品・生活用品業界で活躍するためには、以下のようなスキルや素質が求められます:
- マーケティング・企画力:トレンドを読み取り、消費者のニーズを形にする力
- コミュニケーション能力:多様な職種・部門と連携しながら仕事を進める協調性
- グローバル対応力:英語をはじめとする語学力や異文化理解力
- テクノロジーへの関心:AI活用やDX推進など、新しい技術に対する理解と好奇心
今後のキャリア形成にも有利な業界
今後はサステナビリティ・環境配慮・DX化といったテーマが一層重要視される中で、化粧品・生活用品業界はその最前線に立っています。業界内で経験を積むことにより、マーケティング・研究開発・商品企画など、幅広いスキルを身につけられるのも魅力の一つ。
また、海外市場との接点も多く、グローバルなキャリア志向を持つ若手にもおすすめの業界です。
まとめ
化粧品・生活用品業界は、「生活に密着しながらもグローバルに挑戦できる」という点で、20代・30代の転職希望者にとって非常に魅力的なフィールドです。以下にあらためて注目企業をまとめます。
化粧品業界ランキングまとめ
- 花王
- 資生堂
- コーセー
生活用品業界ランキングまとめ
- ユニ・チャーム
- ライオン
- 小林製薬
企業の成長力と社会的使命、そして働きやすさを兼ね備えたこの業界に、次のキャリアステップとしてぜひ注目してみてはいかがでしょうか。


コメント